いつ父の容態が急変するかわからないので、その日
から、私達家族は途切れることなく父の傍に居た。
酸素マスクをしている父の呼吸は荒いままで、時折水を
含ませたガーゼで口周りを拭いたりして、口の渇きを潤し
ていたが、そんな事より私は父に何か食べさせたかった。
父は10日間も食事を与えられていないのだ。何でも
好き嫌い無く食していた父だけに、可哀相で仕方がない。
既に父は自力では起き上がることが出来なくなっていた。
オムツを取替えるため、たまに看護婦に身体を起こされて
いたが、父の腰には『床ずれ』が出来ていた。私は『床ずれ』
が出来た人間は『死んでしまう』と聞いた話を思い出した。
父の両足は血液が回らなくなったのか冷たくなり、所々に
『斑点』が出来始めた。母は身内が父の最期に会いに来る度に
父の足元の布団を剥いで、足の状態を見せ説明していた。
やがて父は尿が止まってしまった。おそらく腎機能が停止
してしまったのだろう。以降は順次、各機能が停止して行く。
本当に『脳』というのは『精密な機械』であると思う瞬間だった。
から、私達家族は途切れることなく父の傍に居た。
酸素マスクをしている父の呼吸は荒いままで、時折水を
含ませたガーゼで口周りを拭いたりして、口の渇きを潤し
ていたが、そんな事より私は父に何か食べさせたかった。
父は10日間も食事を与えられていないのだ。何でも
好き嫌い無く食していた父だけに、可哀相で仕方がない。
既に父は自力では起き上がることが出来なくなっていた。
オムツを取替えるため、たまに看護婦に身体を起こされて
いたが、父の腰には『床ずれ』が出来ていた。私は『床ずれ』
が出来た人間は『死んでしまう』と聞いた話を思い出した。
父の両足は血液が回らなくなったのか冷たくなり、所々に
『斑点』が出来始めた。母は身内が父の最期に会いに来る度に
父の足元の布団を剥いで、足の状態を見せ説明していた。
やがて父は尿が止まってしまった。おそらく腎機能が停止
してしまったのだろう。以降は順次、各機能が停止して行く。
本当に『脳』というのは『精密な機械』であると思う瞬間だった。




