私を形成する『影』の部分。
  • 10«
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • »12
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
連鎖
甥の葬式も済み、心身とも疲労がピークに達していたが
翌日からは何も無かったかのように日常が始まって行く。

いや、正確には「始まって行くはず」だった。

明け方に自宅の電話が鳴った。早朝に掛かって来る電話で
『良い知らせ』のものなど無い。私は急いで受話器を取ると
電話はまた実家の母からだった。今度は一体どうしたのだろう。

母は「父が倒れて様子がおかしい」と言っている。

私が実家に駆けつけると、弟も呼ばれていたようだ。
リビングには母と弟と横たわっている父の姿が有った。

父は片目を押さえ、笑いながら何かを言っている。しかし
呂律が回っていないので言っていることがよくわからない。
飲酒して酔った風にも見えるが、父はどうしてしまったのか。

やがて救急隊員がやって来て、母と弟は父と一緒に救急車に
乗り込み病院へと向かった。その間、私は一度自宅へ戻って
いるが、何のために戻ったのか今ではよく思い出せない。

私は病院へ駆けつけ、母と弟と一緒に父の居る病室へ入ったが
なぜか父はベッドに両手足を紐で結わえられて眠っていた。

看護婦の話によると、父は自分の身体が『不随』になっている
自覚の無いままトイレへ行こうとして、ベッドから転落したらしい。
危険なので両手足をベッドに結わえたと言っていた。

父の身体が不随になったのは『脳梗塞』によるものだった。

皮肉にも、甥の葬式が行われた翌日の出来事である。
スポンサーサイト
Copyright © 2005 茜色の影法師. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。