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私を形成する『影』の部分。
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決断
結婚して二年目の春を迎え、私は元ダンナと
『離婚』することを具体的に考え始めていた。

私は母に会う度に、今度は離婚に向けて相談していた。
この頃の私は親離れが出来ていなかったのかもしれない。

母は『母親』であって、決して『友人』では無いのである。
私は母に離婚の相談を持ちかけることによって
母を夫婦間の問題に巻き込んでいたような気がする。

ほぼ方向性が見えて来たので、私は元ダンナに初めて
「離婚を考えている」と告げた。元ダンナは黙っていた。

この時元ダンナは「自分に非が有った」と思っていたのか
「来るべき時が来たな」と思っていたのか、それは今でも
わからないが、私の下した『決断』に納得したようだった。

私は離婚後に旧姓に戻るつもりだった。特に深い意味は無い。
まず旧姓で銀行口座を開設し、その帰りに役所で離婚届を
入手した。窓口の職員から用紙を受け取る時に少し手が震えた。

「この選択で良かったのだ」と自分自身に言い聞かせ
私は離婚に向けての準備を着々と進ませていた。

私達の住んでいた家は、私が父と共同名義で購入したもので
いずれ父の持分を元ダンナへと名義変更するつもりだった。

しかし名義変更する前に離婚することが決まると、必然的に
元ダンナが家を出て、私が居座る形となってしまう。自宅を購入
していたせいか、私は離婚後に実家へ戻ることは考えていなかった。

結婚と同時に入居した家に、離婚後は私一人が暮らすことになる。

私は突然、得も言えぬ不安に駆り立てられた。

私は元ダンナが家を出た後も、ここに住み続けなければならない。
世間は離婚して居座っている私を、どのように見るのだろう。
果たして平常心で、この地に住み続けることができるのだろうか。

それまでの離婚に向けての頑なな『決断』が一気に揺らいだ。
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